今回の震災は明治維新や太平洋戦争の敗戦と並ぶ、
日本人の意識が変わるターニングポイントとして、
後々まで語り継がれるだろう。
そんな時代の節目に居合わせている。
この未曾有の震災をどう受け止めるべきか。
誰もが答えを見いだすことが出来ず、
暗がりの中、手探りをしながら日々を過ごしている。
そんな中、葦の会長野支部の総会と句会があった。
投句5句。
「まだ震災と向き合うことができない」。
そんな声も少なくなかった。
しかしやはり、震災を詠んだ句も少なくない。
不在投句を含め85句。
うち10句はあったろうか。
選句は7句。
私が特選に選んだ句がすっと胸に落ちた。
強さとはやさしさ桜蘖(ひこばえ)て
あれだけの地震とその後の災厄に打ち震える日々はまだ続く。
震災後すぐ被災地に降った雪を恨みつつも、
それでも、やはり暖かな春はめぐってくる。
今年も桜の芽が力強く吹いた。
そして、綺麗に咲く桜を愛でる気持ちは変わらない。
主宰若泉真樹先生の句だった。
「花見は自粛すべき」とは4選を果たした知事の発言。
確かに、いま、華美な宴は後ろめたい。
しかし、この後ろめたいという漠とした感情が、
ときに規範となり、私たちをがんじがらめにする。
そんなこと、言われずとも、そもそも馬鹿騒ぎなどしない。
つましくありながら、日々の小さな移ろいには正直にありたい。
それこそが日本人として、あるべき在り方ではないか。
そんな風に、胸に落ちた。
記録として、選ばれた自作句3句。
願えども昨日と違う春の月
添削→地震(ない)のあと昨日と違う春の月
雨の日も晴れの日もまた猫の恋
添削→残業や雨の日もまた猫の恋
ふきのとう摘む妹は嫁に行き
添削→かつて妹の摘みしふきのとうを摘む
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